[メモ] Amazonの画像を利用する件について考えてみた

先週になりますが、susi-pakuさんの「Amazonのアソシエイト画像を使って著作権侵害を気にせず、芸能人の写真をブログに使っても大丈夫なのか?」という記事の中で、Amazonアソシエイトの画像を素材画像として利用することが倫理面からどうなのかという内容が取り上げられました。筆者も気になったので、規約を少し調べてまとめてみました。
(実は、susi-pakuさんが取り上げた記事(http://etc.hateblo.jp/entry/blog-shashin-keisai/、以下元記事)は、susi-pakuさんの記事で初めて知りました^^;)

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(写真は本文と関係ありません)

なお筆者は法律の専門家ではありません。私なりの解釈ですので、その点ご留意いただければ幸いです。

アマゾン・サイトの画像の著作権

まずはじめにアマゾン・サイトの画像の著作権はどのようなっているのでしょうか?

出版社、著者、ベンダー向けガイドの画像の権利( http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html )には次のとおり書かれています。

Amazon.co.jp では、提出された画像の使用が第三者の権利を侵害しないという保証を皆様に要請しています。したがって、画像をアップロードすることにより、画像を提供した者が以下の事項を表明、および保証したものとみなします。
画像をAmazon.co.jp に提供する権利を御社が有していること
(以下略)

(強調は筆者)

アップロードされた画像はコンテンツ提供者が権利を有していることがわかります。

さらに、Amazon.co.jp 利用規約( http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?ie=UTF8&nodeId=643006 )の著作権の項目には次のとおり書かれています。

アマゾンサービスを通じて提供されるすべてのコンテンツ(文字、グラフィック、ロゴ、ボタンアイコン、画像、オーディオクリップ、デジタル形式でダウンロードされたもの、データに編集を加えたものなど)は、アマゾンまたはコンテンツ提供者の財産であり、米国および日本の著作権法、および著作権に関する国際法によって保護されています。アマゾンサービスを通じて提供されるすべてのコンテンツの編集物は、アマゾンの独占的な財産であり、米国および日本の著作権法および著作権に関する国際法によって保護されています。アマゾンサービスを通じて提供される情報および画像等の無断転載をお断りいたします。(以下略)

(強調は筆者)

[まとめ]
これらの規約から、アマゾンの画像は「アマゾンまたはコンテンツ提供者の財産」であり、「無断転載は禁止」です。よって「アマゾンの画像を、サイト運営者は使用することはできない」と解釈できます。

アマゾン・サイトの画像の利用するための条件

実際にはアマゾン・サイトの画像は、多くのサイトで利用されています。Amazonアソシエイト・プログラムでは、アマゾン・サイトが提供する画像が組み込まれた状態でリンクが提供されます。
なぜ、このようなことが可能なのでしょうか?
関連するAmazonアソシエイト・プログラムの規約を見てみましょう。

Amazonアソシエイト・プログラム運営規約( https://affiliate.amazon.co.jp/gp/associates/agreement )の第1条、第11条、第12条には次のような記載があります。
※規約等の甲はアマゾン(およびその関連会社)を、乙はアソシエイトプログラム参加者(=サイト運営者)を示します。

1. 本プログラムの説明
本プログラムの目的は、乙が(第2条に定義される)乙のサイトにて「商品」を紹介し、(第7条に定義される)「適格販売」につき紹介料を受け取ることができるようにすることです。

11. 限定的ライセンス
本規約の条件に従い、本プログラムに関連してアマゾン・サイトにおいて商品を宣伝し、エンドユーザをアマゾン・サイトに向わせるという限定的な目的に限り、甲は、(a)甲のコンテンツを複写し、乙のサイト上に限り表示すること、および(b)甲のコンテンツの一部として甲が乙に対して提供する甲の商標およびロゴ(かかる商標およびロゴを総称して「アマゾン商標」といいます。)に限り、乙のサイト上のみに、およびアソシエイト・プログラム商標ガイドラインに従ってのみ使用することのできる、限定的、取消し可能、譲渡不可、サブライセンス不可、非独占的、無償のライセンスを、ここに乙に対して付与します
(以下略)

12. 権利の留保、提案
第11条に明示的に定める限定的ライセンス以外には、甲は、本プログラム、特別リンク、リンクフォーマット、甲のコンテンツ、甲または甲の関連会社により所有または運用されるドメイン名、運営文書、甲および甲の関連会社の商標およびロゴ(アマゾン商標を含む。)ならびに本プログラムに関連して甲が提供または使用するその他の一切の知的財産および技術に関する一切の権利、所有権および利益(一切の知的財産権および所有権を含む。)を留保し乙は、本規約その他を理由として、前記に関するいかなる所有持分または権利をも取得しないものとします。
(以下略)

(強調は筆者)

第1条では
「Amazonアソシエイト・プログラムは、商品を紹介し、アマゾンでの販売へ誘導をすることが目的」と解釈できます。

第11条では、
「アマゾンで販売される商品を宣伝し、アマゾンへ誘導するという目的に限り、サイト運営者はアマゾン・サイトのコンテンツを複写し表示すること可能」と解釈できます。

第12条では
「アマゾン・サイトのコンテンツに関しての権利はアマゾンが留保し、サイト運営者には一切の権利はない」と解釈できます。

[まとめ]
これらの条文を整理すると次のとおりになります
「アマゾン・サイトで販売される商品を宣伝する目的に限り、サイト運営者はアマゾン・サイトのコンテンツを複写し表示することが可能。ただしコンテンツに関しての権利はアマゾンが留保し、サイト運営者には一切の権利はない」
商品を紹介し誘導するという条件に従えば、アマゾン・サイトの画像を掲載することは、可能ということになります。

アマゾン・サイトの画像をブログの素材画像として転用してリンクを貼ることは?

では実際にアマゾン・サイトの画像をブログ素材画像として利用し、その画像からリンクを貼ることはどのように解釈されるのでしょうか。

元記事では次のように取り扱われています。

  • 具体的な商品名が紹介されていない
    「シリーズ名」は表記されているが、「商品名」は表記されていない。したがって記事を読む限り具体的な商品名はわからない
  • 画像をクリックすることで、商品への誘導することがわからない
    「画像の説明」に画像をクリックすることでアマゾンへ誘導されることは記事中には表記されていない。画像をクリックすることで関連商品のページに遷移するのは一般的ではない

「商品を紹介し誘導する」というのが、Amazonアソシエイト・プログラムの目的であることから考えると、元記事のような利用方法は、商品を明示的に紹介せずかつ明示的に誘導していないこの利用方法は、上記の理由により目的外の利用と判断される可能性はないとは言えません。

本記事を書きながら、この状態で画像の下に「(商品名)から引用」とあると、さらに判断がわかれそうだなと思いました。

アマゾン・サイトの画像の改変について

susi-pakuさんの記事では「トリミングはOK(ただし重要事項の改変はNG)」と書かれていました。

Amazonアソシエイト・プログラム運営規約に付属する、Amazonアソシエイト・プログラム参加要件( https://affiliate.amazon.co.jp/gp/associates/promo/participationrequirements )の第7条には次のように書かれています。

7. 乙は、いかなる方法であれ甲のコンテンツに追加したり、甲のコンテンツから削除したり、それを改ざんしないものとし、これには追記情報を加えることも含みます(例えば、乙はカスタマーレビューに言葉を追加しないものとします)。ただし、乙は、グラフィック・イメージで構成された甲のコンテンツを、当該イメージの当初の比率を維持する方法にてサイズ変更することや、テキストで構成された甲のコンテンツを、テキストの意味を大幅に変更しない方法、またはテキストが事実として不正確もしくは誤解を招くものとならない方法で省略することはできます。

(強調は筆者)

したがって「改変は基本NGだが、画像は当初の比率を維持する形でサイズを変更する場合は可能」と解釈できます。

まとめ

いままでの内容をまとめてみると次のようになります。

  • アマゾン・サイトの画像を、サイト運営者が利用することは規約に抵触する。
  • アソシエイトプログラムに基づき、アマゾン・サイトの画像を利用することは可能。ただし「商品を紹介し、アマゾンへ誘導する」という目的では利用が可能。
  • 元記事のように、「具体的な商品名」を明示せず、「画像からリンクされている」ことが前項の目的を満たしているかは解釈が別れるところ。
  • 画像は当初の比率を維持する形であれば改変は可能。

(おまけ)アマゾンは対応するのか?

規約からみると抵触する可能性もありそうですが、アマゾンは果たして対応するのか?と疑問が生まれます。

以下は筆者が想像です。

アマゾンはこれらの画像の著作権を保有していない可能性が高く(商品に関連する画像の著作権は、商品の製作者が所持している可能性が高い)、著作権侵害ではなく規約違反となります。
ただし目的を満たしていないかの解釈は、アマゾン側とサイト運営者側でわかれそうです。
さらに規約違反と判断したとしても、現時点でマイナスの影響は少ない(インフラへの影響はほぼない、画像のリンクから新規で売れる可能性はゼロではない)ので、著作者から指摘されるまでは様子見となるのでは?と考えています。

規約の解釈は難しいので、別の解釈が可能かもしれません。
その際にはご指摘いただければ幸いです。

ここまで書いて、きっかけとなった「ブログ用の写真検索さん」がサービス終了していました….。

以上、長文となりましたが最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。